麻布十番の美容皮膚科
イーメディカルクリニック麻布

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L-システインと白髪、美肌・美髪への影響について

「L-システインを摂ると白髪になる」という噂が広まった時期もありましたが、現在までの医学的知見において、この因果関係を裏付ける確かな証拠は存在しません(Finner, 2013)。
むしろ、L-システインはメラニン合成を司るチロシナーゼの活性調節にも関わっており、皮膚の酸化ストレスを軽減することで、色素沈着や老化の予防に寄与する可能性が指摘されています(Handog, 2016)。

さらに、シスチン(L-システイン2分子)は毛髪構成タンパク質であるケラチンの主要構成成分であり、髪の強度や艶を保つ上で不可欠です(Jain, 2012)。実際、L-システインとグルタチオンを組み合わせた経口摂取により、肌の明度が有意に改善し、シミの面積や数が減少したというランダム化比較試験の報告も存在します(Handog, 2022)。

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L-システインは体内でグルタチオンの前駆体として働くだけでなく、中枢神経系における酸化ストレスの緩和や神経伝達の調整にも関与するとされており(Sekhar et al., 2011; Watanabe et al., 2020)、その影響は睡眠の質や気分の安定にも及ぶ可能性があります。
また、メラトニン合成への間接的な関与も報告されており、睡眠障害やストレスに悩む現代人にとって有用な栄養素といえるでしょう(Paredes et al., 2022)。
肌や髪の美しさはもちろん、日々の疲労感、心の波、自信の有無まで。外側からのケアだけでは補いきれない“内なる揺らぎ”を支えるインナーケアとして、医学的知見と実感の両立を目指して設計しています。

※本コラムの内容は、現在の医学的知見と臨床エビデンスに基づき執筆しています。美容や健康に関する科学は日々進化しており、今後の研究により新たな知見が加わる可能性もあります。個々の体質や目的に応じた判断については、医師との相談のうえご活用ください。

【参考文献】

  • Finner AM. (2013). *Nutrition and hair: Deficiencies and supplements*. Clin Dermatol.
  • Handog EB et al. (2016). *L-cysteine and glutathione combination in melasma*. J Drugs Dermatol.
  • Handog EB et al. (2022). *RCT on oral L-cysteine + glutathione for skin brightening*. Dermatol Res Pract.
  • Jain N et al. (2012). *Cysteine and its role in hair and skin health*. Int J Trichol.
  • Sekhar RV et al. (2011). *Glutathione deficiency impairs mitochondrial function*. PNAS.
  • Watanabe Y et al. (2020). *Glutathione levels, depression, and cognition*. Transl Psychiatry.
  • Paredes SD et al. (2022). *Melatonin: Clinical and biological roles*. Antioxidants.