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「もてホルモン」と「AGA」の関係
こんにちは。医師の髙橋栄里です。今回はテストステロンとAGAの関係についてのお話です。
テストステロンは「もてホルモン」
男性ホルモン(アンドロゲン)のひとつであるテストステロンは、男性の活力の源。
男らしい骨格形成や筋肉量や筋力を高めたり、性欲や仕事などへのバイタリティーを与え、気分を改善して自信を与えます。
いわゆる「もてホルモン」です。
また、体内に適したテストステロンがあると、心臓発作、脳卒中、アルツハイマー病、糖尿病、高血圧、前立腺疾患の発症率が低下することがわかってきました。
しかしながら残念なことに、テストステロンは年齢と共に低下してきます。40代で大幅に減少すると、男性更年期障害の症状が現れることもあります。
男性ホルモンとAGAの関係
AGAは男性ホルモンと遺伝が原因とされていますが、男性ホルモンにはいろんな種類があります。
テストステロンは、Ⅱ型5α‐還元酵素により、DHTという物質へ変換されますが、このDHTも男性ホルモンの一種です。
DHTは、男性ホルモンレセプターに結合する力が、テストステロンの10倍と言われています。
そして、テストステロンとDHTはそれぞれ違う働きをします。
AGAを発症した人の前頭部や頭頂部などの毛髪が薄くなった部位には、DHTが多く存在しています。
DHTは、胎児期などは男子胎児における外性器の発達に大切ですが、思春期以降は働きが変わり、AGA、前立腺肥大、にきびなどの原因になりますが、それ以外はあまり影響を及ぼしません。
AGAの遺伝的素因があると、このDHTによりヘアサイクルの成長期が短くなり、髪の毛を短くて細い状態、いわゆる薄毛に進行していくのですが、AGAの治療薬であるフィナステリド(プロペシア)は、Ⅱ型5α‐還元酵素の作用をブロックし、DHTの生成を妨げる作用があるります。
よく、ネットや噂では、薄毛が進行しているAGA(男性型脱毛症)の治療をすると男性ホルモンが減るから性欲がなくなったり性機能が低下するという混乱している情報が出回っていますが、理論的にはテストステロンそのものを減らすわけではありません。
参考にされてみてくださいね。