麻布十番の美容皮膚科
イーメディカルクリニック麻布

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For your skin, for your life

酒さのこと、
正しく知ってください

赤み・ほてり・ブツブツ。その肌の変化は、適切な治療でコントロールできます

「体質だから仕方ない」と諦めていませんか。
酒さは放置すると悪化します。でも、正しく向き合えば必ず改善できます。

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01 / Why it happens

なぜ赤みが消えないのか——3つのメカニズム

酒さの原因は完全には解明されていません。複数のメカニズムが複雑に絡み合っているため、「これだけ治せば治る」という単純な話ではないのです。

🛡️

① 自然免疫の暴走

皮膚の免疫センサー(TLR-2)が過敏になり、ほんのわずかな刺激——日光、寒暖差、化粧品——でも炎症スイッチが入ってしまいます。

その結果、炎症性タンパク質(LL-37)が過剰に産生され、血管拡張と慢性炎症が起きやすい状態に。

🩸

② 血管・神経の異常

炎症により血管が増殖(VEGF)し、拡張したまま戻りにくくなります。

さらに神経(TRPV1)が過敏化し、ヒリヒリ感・ほてりが慢性化。これが「冷ましても赤みが残る」状態の正体です。

🦠

③ ニキビダニの増殖

ニキビダニ(デモデックス)は誰の皮膚にもいる常在菌。

酒さ患者では異常増殖しており、ダニの死骸が放出する老廃物が激しいアレルギー反応を引き起こし、炎症を悪化させます。不潔が原因ではありません。

⚡ これら3つは互いを増幅させます。免疫が乱れるとニキビダニが増え、ニキビダニが増えると炎症が強まり、炎症が血管を傷め……という悪循環が起きているのが酒さの本態です。だからこそ、多角的な治療の組み合わせが必要になります。
▶ 悪化させる主なトリガー(タッチして確認)
☀️ 紫外線 🌡️ 寒暖差 🍷 アルコール ☕ 熱い飲み物 🌶️ 辛い食べ物 😤 ストレス 🧴 こすり洗い・摩擦 💄 刺激の強い化粧品 💊 ステロイド 🏊 激しい運動・サウナ
02 / Types

あなたの酒さはどのタイプですか?

タイプによって最適な治療が異なります。混在することも多く、診察で正確に判断します。

第一度

紅斑毛細血管拡張型(ETR)

頬・鼻・額の赤みと毛細血管の拡張。ほてりや紅潮を繰り返します。最も多く見られるタイプで、「赤ら顔」として放置されがちです。初期から早めに手を打つことが重要です。

第二度

丘疹膿疱型(PPR)

ニキビのような赤いブツブツ・膿疱が現れます。ニキビと見た目が似ているため誤った治療をされがちですが、原因が根本的に異なります。ニキビ薬で悪化することもあります。

第三度

瘤腫型(鼻瘤)

鼻の皮膚が肥厚・でこぼこして大きくなります。男性に多い重症タイプ。早期からの適切な治療介入が変形を防ぐ鍵になります。

第四度

眼型(Ocular)

目の充血・違和感・乾燥などの眼症状が現れます。皮膚症状より先に起きることも。見逃されやすいですが、酒さ患者の約30〜50%に何らかの眼症状があると言われます。

03 / Treatment & Skincare

当院で行える治療とスキンケア

当院では自費診療として、世界標準に基づいた多角的な治療を提供しています。症状のタイプと程度に合わせて、最適な組み合わせをご提案します。

当院処方可

アゼライン酸 20%クリーム(AZA)

抗炎症・抗菌・抗酸化の三重作用 / 妊娠中も使用可

酒さへの有効性がメトロニダゾールと同等以上というデータがあり、海外では標準治療薬の一つ。炎症を抑えながら、ニキビダニにも作用します。使い始めにピリピリ感が出ることがありますが多くは軽減します。日本では保険適用外ですが、当院では処方可能です。

✓ 第一・二度の両方に有効
当院処方可

イベルメクチンクリーム

世界標準の酒さ治療薬(日本では保険適用外)

ノーベル賞受賞成分。ニキビダニへの強力な殺ダニ作用と抗炎症作用を併せ持ちます。メトロニダゾールとの比較試験でより高い改善率を示したデータがあり、難治性の丘疹膿疱型に特に有効です。1日1回夜に使用。数週間で効果を実感される方が多いです。

✓ 第二度(ブツブツ)に特に有効
当院処方可

テトラサイクリン系抗生剤内服(ドキシサイクリン・ミノサイクリン)

「殺菌」ではなく「抗炎症」目的で使用

菌を殺すためではなく、皮膚の炎症を抑えることを目的とした内服薬です。中等度〜重度の丘疹膿疱型に適応。数週間〜数カ月の継続が必要です。症状が安定したら外用薬のみのメンテナンスへ移行します。

✓ 中等度〜重度の第二度に
ℹ️ ロゼックスゲル(メトロニダゾール)は保険適用薬として他院でも処方されますが、当院ではより効果の高い治療薬の選択肢をご提供しています。
光治療

IPL(インテンス・パルスト・ライト)

紅斑・毛細血管拡張・色素の複合改善

幅広い波長の光で血管内のヘモグロビンを選択的に加熱し、拡張した毛細血管を縮小させます。2024年のメタ解析では、PDL(パルス色素レーザー)との比較で75%以上の改善率がIPLで有意に高かったと報告されています。固定した毛細血管拡張に特に効果的。フィッツパトリックⅠ〜Ⅲ型の方に特に適しています。
定期的な施術(6回以上)と施術間隔の規則性が、長期的な改善に関連するというリアルワールドデータもあります。

✓ 第一度の固定した赤みに最適
レーザー

ジェネシス(Nd:YAGレーザー 1064nm)

炎症が活発な・反応性の高い酒さに適した優しいレーザー

非アブレイティブな1064nm波長は、メラニンへの親和性が低く、ダウンタイムなしで施術可能。IPLより肌への負担が少ないため、赤みが変動しやすい反応性の高い酒さ(少し刺激があるとすぐ赤くなるタイプ)に適しています。IPLと組み合わせて使うことも有効です。色黒の方にも比較的安全です。

✓ 敏感・反応しやすい肌にも対応
📌 レーザー・光治療は薬物療法と組み合わせることで相乗効果が期待できます。「薬だけ」「レーザーだけ」より、組み合わせが効果的です。
当院施術可

マイクロボトックス(皮内ボトックス)

神経原性炎症・血管過敏・皮脂過剰を同時に抑える

ボトックスをごく少量・浅い真皮層に細かく注入する方法です。酒さへの効果として:
①血管を調節する神経(アドレナリン受容体)に作用し、ほてり・紅潮を抑制
②汗腺・皮脂腺に作用し、ニキビダニのエサとなる皮脂を減少させ増殖を抑制
③炎症性サイトカインの放出を抑制

酒さと額・頬・顎の持続的な赤みに対し1カ月後に顕著な改善を示した報告があります。効果は通常3〜6カ月で再施術が必要です。

✓ ほてり・紅潮・皮脂すべてに
水光注射

PDRN水光注射(サーモン注射)

抗炎症・バリア修復・組織再生の三重効果

サーモンの精巣から抽出したPDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)を真皮内に均一に注入。adenosine A2A受容体を介して強力な抗炎症作用を発揮し、成長因子の産生を促進してバリア機能を回復させます。人体のDNAと構造が近く、アレルギー反応のリスクが低い(魚介アレルギーの方は除く)のが特徴。
難治性酒さへの有効性が複数報告されており、他の治療との組み合わせで相乗効果が期待できます。

✓ 難治性・繰り返す酒さに
水光注射

ACRS(自己血サイトカインリッチ血清)

自分の血液から抽出した抗炎症成分を皮膚へ直接投与

自己血液を特殊なガラスビーズ入り試験管で37℃・3時間インキュベーションし、白血球・血小板から抗炎症性サイトカインと成長因子を濃縮した上清を注入する再生医療です。PRPと比べて抗炎症性サイトカインが約5倍。自己血液のため異物反応・アレルギーリスクが極めて低く、赤ら顔・アトピーなど炎症性の肌トラブル全般に有効です。

✓ アレルギーリスクが極めて低い

ホームケアは治療の土台です。正しいスキンケアが治療効果を最大化し、再発を防ぎます。酒さ肌に使えるブランドと製品を厳選してご紹介します。

ZO Skin Health

🔴 ロザトロール(2025年新発売)

国際酒さ学会(NRS)認定・特許取得済み。マルチレッドネスコンプレックス+ZO-RRS2™+ZPOLY™のトリプル処方。従来のアゼライン酸に頼らない処方で、酒さ肌に優しいパパイン酵素によるマイルドな角質ケアも配合。朝・夜使用。

✓ 酒さに特化した当院イチオシ製品
🟡 ハイドレーティングクレンザー

弱酸性・低刺激のジェルクレンザー。酒さ肌の洗顔に最適。摩擦を最小限にしながら汚れを落とします。

🟡 サンスクリーン SPF50

紫外線は酒さ最大のトリガー。毎日の塗布が治療の一部です。ZOのSPF50は肌への密着性が高く、酒さ肌でも刺激が少ない処方。

⚠️ 通常のゼオスキンプログラム(レチノール高濃度・ハイドロキノン)は刺激が強すぎる場合があるため、酒さ患者には慎重に選択します

Revision Skincare

🔴 DEJフェイスクリーム

真皮表皮境界(DEJ)に着目したペプチド・抗酸化成分配合の保湿クリーム。酒さ患者での12週臨床試験で赤みが11%改善、テクスチャー21%改善。ビタミンCも配合しながら刺激が少ないのが特徴。

✓ 酒さ肌の保湿・抗炎症に
🟡 ジェントルフォーミングクレンザー

アロエ・カモミール・アラントイン配合のソープフリーフォームクレンザー。酒さ・敏感肌向け設計で、摩擦を最小化します。

🟡 インテリシェード SPF45(ティンテッドモイスチャライザー)

トーンアップしながらSPF保護。ビタミンC・E・ペプチド配合。赤みを自然にカバーしつつ日焼け止め効果も。

その他 推奨スキンケア成分・ブランド

EltaMD UV Clear SPF46

酒さ肌のサンスクリーンとして皮膚科医が最も推奨するブランドの一つ。ナイアシンアミド・ヒアルロン酸配合で、赤みを抑えながら日焼け止め効果。無香料・ノンコメドジェニック。

避けるべき成分

✗ アルコール(変性アルコール)
✗ メントール・カンフル
✗ 強い香料・フレグランス
✗ ウィッチヘーゼル
✗ 過酸化ベンゾイル(ニキビ用)
✗ 高濃度レチノール(急な使用)

04 / Critical Warning

必ず知っておいてほしいこと——ステロイドについて

酒さにステロイドは使ってはいけません

市販の「顔用クリーム」や、他院で「ニキビ」として処方されたステロイド外用薬を塗り続けると、一時的に赤みが引くように見えます。しかし、長期使用で症状を根本的に悪化させます。これを「ステロイド性酒さ様皮膚炎」と呼びます。

ステロイドが酒さを悪化させるメカニズム
ステロイド
長期外用
皮膚バリア
機能の低下
血管拡張
常在菌バランス異常
急にやめると
リバウンド悪化
症状が
さらに悪化
💬 現在・過去にステロイドを使っていた方は必ず申告してください。段階的な減量プランを立て、離脱時のリバウンドに対応しながら酒さ本来の治療に移行します。
05 / The Right Mindset

酒さとの正しい向き合い方

完治

は難しい

酒さには体質的・遺伝的な素因があります。症状をゼロにするより「うまくコントロールする」という発想が重要です。

放置

すると悪化する

「そのうち治るだろう」は危険です。炎症が繰り返されるたびに血管は増え、皮膚は変化していきます。

継続

が効果をつくる

1回の治療で劇的な変化は起きません。月単位の継続的なアプローチが、目に見える改善をもたらします。

酒さは「治す病気」ではなく「管理する病気」です。
糖尿病や高血圧と同じように、毎日のケアと定期的な治療で症状をコントロールし、QOL(生活の質)を守っていく——それが現代の酒さ治療の考え方です。

— イーメディカルクリニック麻布
よい知らせ:正しい治療を継続すれば、多くの方で数カ月以内に赤み・ブツブツの明らかな改善を実感できます。完璧でなくても、「悪化しない」「フレアアップが減る」だけでも生活の質は大きく変わります。
06 / Treatment Flow

治療の流れと期間の目安

個人差がありますが、一般的な治療の進み方はこのようになります。

初診〜2週間

診断・治療方針の決定

タイプ・重症度・使用歴(ステロイドなど)を確認。外用薬を開始します。ステロイド使用歴がある場合は、まず段階的減量から。

1〜2カ月

効果の確認・調整

赤み・ブツブツの変化を評価。必要に応じて内服薬の追加、または光治療・注入治療の組み合わせを検討します。

2〜3カ月

症状の安定・改善を実感

多くの方でこの時期に改善を実感します。内服薬は終了し、外用薬のみのメンテナンスへ移行。固定した赤みにはレーザー治療を並行します。

以降・長期

メンテナンス・定期フォロー

外用薬・スキンケアで維持。IPLやジェネシスを定期的に受けることで、赤みの慢性化を防ぎます。悪化因子を避ける生活習慣が最大の予防です。

よくある質問

Q. 一度治療で治りますか?
1回の施術で完結するものではありません。月に1〜2回の通院と毎日のホームケアの継続が、効果を積み上げていきます。

Q. ニキビと思っていましたが違うのですか?
見た目は似ていますが、原因が根本的に異なります。ニキビ治療薬(過酸化ベンゾイルなど)で悪化することがあるため、正確な診断が重要です。

Q. 薬はいつまで使いますか?
症状が安定したら徐々に減らしていきます。完全に不要になる方もいますが、スキンケアの継続は長期的に必要です。
07 / Daily Life

毎日の生活で守ってほしいこと

✅ 続けてほしいこと
  • ☀️毎日の日焼け止め(SPF30以上・曇りでも)
  • 💧低刺激・無香料の保湿クリームで肌バリアを守る
  • 🪣ぬるめのお湯で優しく手洗顔
  • 🎩外出時は帽子・日傘で顔の直射日光を避ける
  • 😴十分な睡眠(免疫の安定に直結)
  • 🥤水分をしっかりとる
  • 🌡️急激な温度変化(入浴時など)を避ける
❌ やめてほしいこと
  • 🚫ゴシゴシこすり洗い・洗顔ブラシ・スクラブ
  • 🚫熱すぎるお湯での洗顔・長風呂・サウナ・岩盤浴
  • 🚫アルコール飲料(特に赤ワイン・ビール)
  • 🚫辛い食べ物・熱い飲み物を一気に摂る
  • 🚫ピーリング・AHA高濃度製品の単独使用
  • 🚫自己判断でのステロイド外用
  • 🚫香料・アルコール入りの化粧品
E Medical Clinic Azabu

あなたの肌の
可能性を諦めないために

酒さは複雑です。一つの薬、一つの施術で解決しません。
だからこそ、私たちは外用薬・内服薬・光治療・注入治療・スキンケアを
あなたの肌の状態に合わせて組み合わせます。

わからないこと、不安なこと、過去の治療歴——
何でも遠慮なく話してください。
一緒に、長く続けられる治療計画を立てていきます。

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