麻布十番の美容皮膚科
イーメディカルクリニック麻布

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人工植毛ってどうなの?

院長の高橋栄里です。今回は薄毛の治療法と人工植毛についてのお話です。

AGAを治療するには?

AGAは、「男性型脱毛症」「壮年性脱毛症」「若禿」とも呼ばれ、器質的な疾患ではないものの、壮年期の男性にとっては、その人の印象を左右するため、社会生活のストレスは強く、これをなんとか改善したいという気持ちは切実だったりします。

従来、日本においては、AGAは、遺伝的、人種的な差異による生理的な変化としてとらえられていて、治療しようとする動きは遅れをとっていたし、薬剤による治療法も育毛剤以外にはありませんでした。

その後、脱毛(薄毛)のメカニズムが解明されて、「プロペシア(フィナステリド)」が処方内服薬として厚生省で認められたのが、2005年。

ミノキシジル含有育毛剤外用が日本皮膚科学会で推奨度Aランクに位置づけられ、その併用治療が有力な発毛効果として報告されるようになりました。

このように進歩したことは、ある種画期的なことではありますが、このように自分の髪の毛を自然に生やす治療法は、ヘアサイクルを考えると、ある程度の期間はやはり必要です。

そのため、急速に増毛する治療法は、21世紀となった現在でも、植毛のように外科的手法しかありません。

人工植毛の歴史

AGAの治療法として、人工植毛が出てきたのは、1970年代後半。

人工植毛は、ポリエステル、ナイロンなどでつくられた人工毛を頭皮に刺入していくのですが、抜けてしまう人工毛が多く、残った場合も「異物」であるために、感染を繰り返したり、異物反応(アレルギー)といったトラブルも報告されるようになりました。

そもそも、人工毛の自体が感染しやすい形態なんですよね。初期の人工毛は、下部を結んで環状にし、そこに植毛針をひっかけて植毛していたため、皮内で線維化が起こると容易には抜けません。そのため、異物反応も感染も生じやすかった。1990年以降の人工毛は、その下端を電気蒸着してα型になっているため、引っ張ることによってαの蒸着部分が取れやすく、つまりは抜けやすい。

人工植毛による皮膚トラブルは実際には少なくないものの、ある特定の施設のみで行われ、その後も同施設で継続してケアをしていることが多いために、皮膚科医が診察する機会は意外と少なく、障害が大きくなってからその状態を目にすることがあります。

最近の人工毛は、自身の毛髪のように非常によくできているし、自身の毛髪を植毛していくという手法もでてきていていますよね。

今後、植毛に用いられる人工毛の材質や、植毛法の改良が加わっていけば、有用な治療法として確立されていくと思われますが、現状ではまだ、高額な費用をかけて見かけ上いったんは増毛したものの、長い目で見た場合は、まだデメリットが大きいというのもうなずけます。

薄毛のことでお悩みの方はイークリニック麻布まで、お気軽にご相談ください。

文献

1)臼田俊和ほか:皮膚臨床 23:993,1981

2)清水正之ほか:西日皮膚 44:188,1983

3)小林真巳ほか:皮膚臨床 42:1118, 2000

4)中山秀夫:皮膚病臨床 24:910, 2002

 

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