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毛髪専門医が教える髪と頭皮の正しい知識 その2
こんにちは。美容と髪のエイジングケアドクター高橋栄里です。
前回、頭皮や毛髪の性質について知っていただいたところで、今回は、自宅で簡単にできる具体的な毛髪ケア・頭皮ケアの方法についてお話ししていきたいと思います。
頭皮ケア:頭皮マッサージ
頭皮ケアと聞いて真っ先に思い浮かぶのがマッサージだという方は多いのではないでしょうか。正しい頭皮マッサージは血行を良くしたり、またリラックス効果などが期待できます。
泡立てたシャンプーで洗髪をする際に、同時にマッサージするように洗うというのは自宅で簡単にできる頭皮ケアの代表的なものと言えます。
この際のコツは、
・髪を洗う前にしっかりとブラッシングをして髪の絡まりをとっておく。
・予洗いをし、十分にシャンプーが泡立つ状態にしてから行う(頭皮に汚れや皮脂が多い状態では十分にシャンプーが泡立ちません)。
・指の腹で優しくマッサージするように洗う。
・襟足やこめかみから頭頂部へ、下から上へとゆっくりと行う。
・つめを立てたり無理にこすらない。
・時間は4、5分程度。過度なマッサージは逆効果。
間違った頭皮マッサージは、かえって頭皮を傷つけたり、髪の毛に無理な力が加わり悪影響となる場合もありますので注意してください。
自己流でむやみやたらとやる前に、専門のクリニックなどでプロの技術者に行ってもらい、ある程度コツを体感したうえで簡単にまねできるところは自宅でやってみるというのもひとつの手ですね。
しかしここで一つ覚えておいていただきたい重要なポイントがあります。それは、「進行が始まってしまったAGAは頭皮マッサージだけでは治せない」という事実です。
適切なマッサージには血行を良くしたりリラックスを得ることができたり、といった効果は期待できますが、それだけで髪の毛を生やすほどの効果は無いのです。発症してしまったAGAを改善するためには病院での治療や適切な薬の使用がとても重要になるという事を覚えておいてください。
毛髪ケア:リンスやコンディショナー
続いて毛髪ケアについてです。突然ですが皆様、リンス・コンディショナー・トリートメントの違いわかりますか?それぞれ少しずつ使用の目的が異なるため、髪質やその人の目的によって正しく使われなければ本来の効果が発揮されないということになりかねません。
それでは順番に説明していきましょう。
リンスについて
簡単に言ってしまうと、リンスは髪の表面をなめらかにする働きを持ったもののことを指します。静電気を防止してくれるという作用もあるため、ヘアブラシの通りを良くする効果も期待できます。
少し前まではどこのメーカーの製品もシャンプーとリンスがセットというものが多かったですよね。昔のシャンプーは現在のものと比べ極端に洗浄力が強く、流した後にゴワゴワとした手触りになるものが多くありました。このため、手触りが良くなる実感を重視して以前はリンスが主流だったようです。
しかし最近はシャンプーの洗浄力も以前と変わり、さらにシャンプー自体に髪をしなやかにさせる効果があるものが多く発売され、セットになっているものはトリートメントやコンディショナーと表記されている製品のほうが主流になってきています。
では、トリートメントとコンディショナーはリンスとはどのように異なるのでしょうか?
トリートメントについて
トリートメントは、髪の表面に限らず、内部にまで浸透して作用するものです。髪の表面に効果を与えるリンスとは異なりますね。その性質上、トリートメントは塗布してから浸透するまでしばらく時間を置くのが好ましいです。
放置時間は製品により異なりますが、だいたい数分から10分程度おくのが効果的というものが多くありますので使用方法をよく読んでから使用するようにしましょう。髪の表面をなめらか整える成分も含まれている場合がほとんどですので、髪の内部、表面の両方に作用が期待できるのがトリートメントなのです。
コンディショナーについて
最後にコンディショナーですが、これはどんな働きをするものなのでしょうか。コンディショナーは簡単に言うと、リンス以上トリートメント未満の作用を有する製品と言えます。
表面の状態を整える力はリンス同様かそれよりも強いのですが、トリートメントのように内部まで作用するという働きはありません。つまり、コンディショナーにはトリートメントのように使用する際に時間をおく必要が無い(時間をおいても意味が無い)ものです。
最後にリンス、トリートメント、コンディショナーを使用する際にすべてに共通したポイントがあります。それは、「頭皮のすすぎはしっかり行うこと」です。髪は毛先がキューティクルが少なく痛みやすいということをお伝えしました。
毛穴付近の根元に近い部分が一番油分を多く含んでおり、毛先にいくにつれて油分・水分が不足しています。トリートメントなど製品によっては、「しなやかさが残る程度に洗い流し、すすぎ過ぎない」などの注意事項が記載されているのものがあります。
しかしそれは頭皮ではなく毛先部分についてですのでその点に注意しましょう。その場合もトリートメントは毛先を中心につけ、頭皮にトリートメントの成分が残らないよう、しっかりと流してくださいね。
これらのポイントを踏まえ、自分にあった製品を選んでください。