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コラーゲンと薄毛について
こんにちは。イークリニック麻布の高橋栄里です。今回はコラーゲンと薄毛の関係についてのお話です。
発毛と酵素の関係
ひとことで「薄毛」といってもその原因や症状は様ざまです。このうち髪の毛全体が間引かれるように薄くなる「びまん性脱毛症」の一つに加齢による薄毛があります。
つい先日の事ですが、この加齢による薄毛について、タンパク質の一種であるコラーゲンが減ることによって毛包(毛を生やす器官)が小さくなることが原因だということを東京医科歯科大学が解明し、発表があったのをご存知でしょうか?
一般のニュースにも取り上げられていましたのでご覧になった方もいるのではないかと思います。そのメカニズムについて簡単に説明をすると、初めて聞く方はちょっと驚くかもしれませんが、実は毛が作られるときって、毛包のもととなる幹細胞(毛包幹細胞)のDNAを傷つけています。
若いころはその傷を自力で修復できるのでまたフサフサ生えてくるのですが、これが年齢を重ねていくと幹細胞のDNAに傷が残りやすくなってしまいます。この傷を修復するのに酵素の力が必要になるのですが、傷が残りやすくなるとその酵素がたくさん出るようになります。
17型コラーゲンが酵素を分解
しかし、その酵素というのが17型コラーゲンを分解してしまうとのこと。そうして17型コラーゲンが減ってくると、毛包が小さくなってしまいうまく働かなくなって、脱毛しやすくなったり、薄毛になってしまうのです。
実際に、人の頭皮で、50~70代の毛包は、20~30代の毛包よりも小さく、17型コラーゲンも減っていたとか。遺伝子操作をしたマウスの実験では、17型コラーゲンをもっていないマウスは、生後10か月でほとんどの毛が抜け落ちてしい、その一方で、このコラーゲンを体内で作り続けることのできるマウスは、2年8か月たってもフサフサだったという結果データがありました。
残念なことに、現代の医学ではこの17型コラーゲンを直接注入する治療は、いまのところはありません。また、サプリなどでも摂取できません。
しかしこのメカニズムが解明されただけでも大きな進歩ですから、より効果の高い治療薬や治療法の開発にまた一歩近づいたと言えますね。
コラーゲンの減少はお肌にも影響が…2016
さて、「コラーゲンが減る」といえば、お肌のコラーゲンも年齢とともに減っていきます。
上に書いた薄毛に関わるコラーゲンとは違い、美容的なコラーゲンについては解明は古くからされてきており、現在、1型と3型のコラーゲンは注入で肌に直接取り入れることができます。直接お肌に注入したコラーゲンは、分解されてアミノ酸となり、皮膚の栄養となります。
美容皮膚科では「ベビーコラーゲン」という施術名として、とても人気のある治療です。「ベビーコラーゲン」については、近いうちにまたこのブログでお話することにしますね。
薄毛治療についてさらなる研究と解明が進み、さらに発展することを切に願っております。