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赤み・ほてり・ブツブツ。その肌の変化は、適切な治療でコントロールできます
「体質だから仕方ない」と諦めていませんか。
酒さは放置すると悪化します。でも、正しく向き合えば必ず改善できます。
酒さの原因は完全には解明されていません。複数のメカニズムが複雑に絡み合っているため、「これだけ治せば治る」という単純な話ではないのです。
皮膚の免疫センサー(TLR-2)が過敏になり、ほんのわずかな刺激——日光、寒暖差、化粧品——でも炎症スイッチが入ってしまいます。
その結果、炎症性タンパク質(LL-37)が過剰に産生され、血管拡張と慢性炎症が起きやすい状態に。
炎症により血管が増殖(VEGF)し、拡張したまま戻りにくくなります。
さらに神経(TRPV1)が過敏化し、ヒリヒリ感・ほてりが慢性化。これが「冷ましても赤みが残る」状態の正体です。
ニキビダニ(デモデックス)は誰の皮膚にもいる常在菌。
酒さ患者では異常増殖しており、ダニの死骸が放出する老廃物が激しいアレルギー反応を引き起こし、炎症を悪化させます。不潔が原因ではありません。
タイプによって最適な治療が異なります。混在することも多く、診察で正確に判断します。
頬・鼻・額の赤みと毛細血管の拡張。ほてりや紅潮を繰り返します。最も多く見られるタイプで、「赤ら顔」として放置されがちです。初期から早めに手を打つことが重要です。
ニキビのような赤いブツブツ・膿疱が現れます。ニキビと見た目が似ているため誤った治療をされがちですが、原因が根本的に異なります。ニキビ薬で悪化することもあります。
鼻の皮膚が肥厚・でこぼこして大きくなります。男性に多い重症タイプ。早期からの適切な治療介入が変形を防ぐ鍵になります。
目の充血・違和感・乾燥などの眼症状が現れます。皮膚症状より先に起きることも。見逃されやすいですが、酒さ患者の約30〜50%に何らかの眼症状があると言われます。
当院では自費診療として、世界標準に基づいた多角的な治療を提供しています。症状のタイプと程度に合わせて、最適な組み合わせをご提案します。
酒さへの有効性がメトロニダゾールと同等以上というデータがあり、海外では標準治療薬の一つ。炎症を抑えながら、ニキビダニにも作用します。使い始めにピリピリ感が出ることがありますが多くは軽減します。日本では保険適用外ですが、当院では処方可能です。
✓ 第一・二度の両方に有効ノーベル賞受賞成分。ニキビダニへの強力な殺ダニ作用と抗炎症作用を併せ持ちます。メトロニダゾールとの比較試験でより高い改善率を示したデータがあり、難治性の丘疹膿疱型に特に有効です。1日1回夜に使用。数週間で効果を実感される方が多いです。
✓ 第二度(ブツブツ)に特に有効菌を殺すためではなく、皮膚の炎症を抑えることを目的とした内服薬です。中等度〜重度の丘疹膿疱型に適応。数週間〜数カ月の継続が必要です。症状が安定したら外用薬のみのメンテナンスへ移行します。
✓ 中等度〜重度の第二度に幅広い波長の光で血管内のヘモグロビンを選択的に加熱し、拡張した毛細血管を縮小させます。2024年のメタ解析では、PDL(パルス色素レーザー)との比較で75%以上の改善率がIPLで有意に高かったと報告されています。固定した毛細血管拡張に特に効果的。フィッツパトリックⅠ〜Ⅲ型の方に特に適しています。
定期的な施術(6回以上)と施術間隔の規則性が、長期的な改善に関連するというリアルワールドデータもあります。
非アブレイティブな1064nm波長は、メラニンへの親和性が低く、ダウンタイムなしで施術可能。IPLより肌への負担が少ないため、赤みが変動しやすい反応性の高い酒さ(少し刺激があるとすぐ赤くなるタイプ)に適しています。IPLと組み合わせて使うことも有効です。色黒の方にも比較的安全です。
✓ 敏感・反応しやすい肌にも対応ボトックスをごく少量・浅い真皮層に細かく注入する方法です。酒さへの効果として:
①血管を調節する神経(アドレナリン受容体)に作用し、ほてり・紅潮を抑制
②汗腺・皮脂腺に作用し、ニキビダニのエサとなる皮脂を減少させ増殖を抑制
③炎症性サイトカインの放出を抑制
酒さと額・頬・顎の持続的な赤みに対し1カ月後に顕著な改善を示した報告があります。効果は通常3〜6カ月で再施術が必要です。
サーモンの精巣から抽出したPDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)を真皮内に均一に注入。adenosine A2A受容体を介して強力な抗炎症作用を発揮し、成長因子の産生を促進してバリア機能を回復させます。人体のDNAと構造が近く、アレルギー反応のリスクが低い(魚介アレルギーの方は除く)のが特徴。
難治性酒さへの有効性が複数報告されており、他の治療との組み合わせで相乗効果が期待できます。
自己血液を特殊なガラスビーズ入り試験管で37℃・3時間インキュベーションし、白血球・血小板から抗炎症性サイトカインと成長因子を濃縮した上清を注入する再生医療です。PRPと比べて抗炎症性サイトカインが約5倍。自己血液のため異物反応・アレルギーリスクが極めて低く、赤ら顔・アトピーなど炎症性の肌トラブル全般に有効です。
✓ アレルギーリスクが極めて低いホームケアは治療の土台です。正しいスキンケアが治療効果を最大化し、再発を防ぎます。酒さ肌に使えるブランドと製品を厳選してご紹介します。
国際酒さ学会(NRS)認定・特許取得済み。マルチレッドネスコンプレックス+ZO-RRS2™+ZPOLY™のトリプル処方。従来のアゼライン酸に頼らない処方で、酒さ肌に優しいパパイン酵素によるマイルドな角質ケアも配合。朝・夜使用。
弱酸性・低刺激のジェルクレンザー。酒さ肌の洗顔に最適。摩擦を最小限にしながら汚れを落とします。
紫外線は酒さ最大のトリガー。毎日の塗布が治療の一部です。ZOのSPF50は肌への密着性が高く、酒さ肌でも刺激が少ない処方。
真皮表皮境界(DEJ)に着目したペプチド・抗酸化成分配合の保湿クリーム。酒さ患者での12週臨床試験で赤みが11%改善、テクスチャー21%改善。ビタミンCも配合しながら刺激が少ないのが特徴。
アロエ・カモミール・アラントイン配合のソープフリーフォームクレンザー。酒さ・敏感肌向け設計で、摩擦を最小化します。
トーンアップしながらSPF保護。ビタミンC・E・ペプチド配合。赤みを自然にカバーしつつ日焼け止め効果も。
酒さ肌のサンスクリーンとして皮膚科医が最も推奨するブランドの一つ。ナイアシンアミド・ヒアルロン酸配合で、赤みを抑えながら日焼け止め効果。無香料・ノンコメドジェニック。
✗ アルコール(変性アルコール)
✗ メントール・カンフル
✗ 強い香料・フレグランス
✗ ウィッチヘーゼル
✗ 過酸化ベンゾイル(ニキビ用)
✗ 高濃度レチノール(急な使用)
市販の「顔用クリーム」や、他院で「ニキビ」として処方されたステロイド外用薬を塗り続けると、一時的に赤みが引くように見えます。しかし、長期使用で症状を根本的に悪化させます。これを「ステロイド性酒さ様皮膚炎」と呼びます。
酒さには体質的・遺伝的な素因があります。症状をゼロにするより「うまくコントロールする」という発想が重要です。
「そのうち治るだろう」は危険です。炎症が繰り返されるたびに血管は増え、皮膚は変化していきます。
1回の治療で劇的な変化は起きません。月単位の継続的なアプローチが、目に見える改善をもたらします。
酒さは「治す病気」ではなく「管理する病気」です。
糖尿病や高血圧と同じように、毎日のケアと定期的な治療で症状をコントロールし、QOL(生活の質)を守っていく——それが現代の酒さ治療の考え方です。
個人差がありますが、一般的な治療の進み方はこのようになります。
タイプ・重症度・使用歴(ステロイドなど)を確認。外用薬を開始します。ステロイド使用歴がある場合は、まず段階的減量から。
赤み・ブツブツの変化を評価。必要に応じて内服薬の追加、または光治療・注入治療の組み合わせを検討します。
多くの方でこの時期に改善を実感します。内服薬は終了し、外用薬のみのメンテナンスへ移行。固定した赤みにはレーザー治療を並行します。
外用薬・スキンケアで維持。IPLやジェネシスを定期的に受けることで、赤みの慢性化を防ぎます。悪化因子を避ける生活習慣が最大の予防です。
酒さは複雑です。一つの薬、一つの施術で解決しません。
だからこそ、私たちは外用薬・内服薬・光治療・注入治療・スキンケアを
あなたの肌の状態に合わせて組み合わせます。
わからないこと、不安なこと、過去の治療歴——
何でも遠慮なく話してください。
一緒に、長く続けられる治療計画を立てていきます。