ハイフとハイパーナイフの違いは？特徴・効果・費用などの違いを紹介

エステサロンのメニューで、痩身目的として人気のハイパーナイフ。クリニックで扱われているハイフと名前が似ているため混同されることもありますが、その効果や目的は全く異なります。

今回はハイパーナイフとハイフの違い、それぞれのメリットやデメリットについて解説していきます。施術を受けようか迷われている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ハイフとハイパーナイフの違い

ハイフとハイパーナイフは似ている施術のように思えますが、実は全く違う施術になります。

ここでは、ハイフとハイパーナイフの違いを説明していきます。

機器の違い

ハイフは医療機器であり、正式には高密度焦点式超音波と言う名称になります。

高密度の超音波を肌の奥の特定の層にのみ照射し、皮膚の表面を傷つけることなく強い熱エネルギーを与えることで、リフトアップ効果を目的とした施術になります。

一方で、ハイパーナイフとは電極から高周波（RF）を流し、脂肪に含まれる水分を振動させ、冷たく固まった脂肪を温めて分解しやすい状態にする痩身マシンです。

施術が受けられる場所の違い

ハイパーナイフとは、元々は温熱治療器とも呼ばれる高周波医療機器だったものを出力調整して、一般でも使用できるようにした機械で、主にエステサロンや痩身サロンで行われる施術です。

ハイフに関しては、エステハイフとして以前まではエステサロンで取り扱われることがありましたが、エステハイフによる施術事故が多発したことにより、最近ではその使用に関して消費者庁から注意喚起が入り、2024年6月7日には厚生労働省より法的にエステサロンでの利用が禁止されています。

現在では、美容クリニックなどの医療機関でのみ医療ハイフを受けることができます。

施術者の違い

ハイフは医療機関で受けることができる施術であり、機械を使用することは医療行為となるため、医療従事者である医師や看護師のみが施術を行うことができます。その理由として、皮下組織に熱を与える治療であるため、様々なリスクを考慮した上でしっかりと効果が出るよう1人1人の肌状態や皮膚の構造を理解し、適切に出力調整して効果を出しつつ安全な照射を行う必要があるため、解剖を理解した医師や看護師が施術者となります。

ハイパーナイフは、エステサロンで使われている痩身機器であるため、機械の使用には特別な免許や資格は必要ありません。誰でもハイパーナイフを使用することができますが、メーカーが優良認定店を設けており、研修による技術習得によって、より安心、安全な施術が提供されています。

仕組みと効果の違い

ハイパーナイフは、電極から高周波が流れることにより、脂肪に含まれる水分を振動させて、冷たく固まった脂肪を温めて分解しやすくします。脂肪を温めてほぐすことで脂肪が燃焼しやすくなりますが、脂肪を減らす効果はありません。

同時にマッサージを行うことで、脂肪やセルライトをもみほぐして老廃物として排出されやすくなり、血流が良くなることでリンパの流れが促進されて浮腫みや肩こり、冷え性の改善にもなります。

ハイフは、皮膚の内側に高密度の超音波を深層部であるSMAS筋膜にまでアプローチし、熱凝固させることでリフトアップさせることのできる治療です。

SMAS筋膜は皮下組織と表情筋の間に位置し、肌の土台と言われる部分であり、そこに点状に熱を与えることで熱凝固により高いリフトアップ効果が得られます。

さらに、深さを調節することによって脂肪層、真皮層にも熱エネルギーを与えることができ、脂肪細胞の減少やコラーゲンやエラスチンの生成が活性化され、タイトニングや皮膚の引き締め、小じわの改善などの効果を得ることができます。

機械によっては、脂肪が気になる部分に超音波を線状に加えることで脂肪細胞が破壊され、老廃物として外に排出されることによってさらに脂肪減少効果が得られます。顔だけでなく、お腹や二の腕、お尻などボディの部分痩せの効果もあります。

持続期間の違い

ハイパーナイフの効果は、最長で3日間持続すると言われています。効果を継続したいという方は、週に1〜2回の頻度で定期的に施術を受ける必要があります。

一方で、ハイフは施術直後から引き締めを実感でき、効果のピークは1ヶ月後になります。その後、3〜6ヶ月間効果が持続するため、他の治療と比較しても効果の持続期間が長いです。

ハイフは皮下組織に熱ダメージを与え、自然治癒力で肌を引き締める施術です。頻回に行うのは、必要以上に肌にダメージを与えたり、ボリュームが減りすぎてこけて見えたりするリスクがあるため注意が必要です。

当院では、3～6ヶ月の間隔で施術をお勧めしております。

施術費用の違い

エステサロンや痩身サロンで行われるハイパーナイフは、1回あたり5,000円〜1万円程で行うことができますが、1週間に1〜2回施術を行い、継続する必要があります。

対して、ハイフは医療機関である美容クリニックで行うことができる施術であり、施術費用に関しては使用する機械の種類や施術者の技術によって異なります。1回の施術料金は3〜30万円程となっており、エステでのハイパーナイフと比較すると大きく差がありますが、その分効果が長く維持できるため費用対効果は大きいと言えでしょう。

ハイフとハイパーナイフの特徴

ハイフとハイパーナイフは全く異なる施術であるということを説明してきましたが、ここではそれぞれの治療の特徴について詳しく解説していきます。

ハイフのメリット

ハイフは肌の土台であるSMAS筋膜にピンポイントで熱を与えることにより、たるみの改善や小顔効果をもたらすことができます。メスを使うことなく、切らずに機械のみで肌の深部にアプローチすることができるため、肌表面のダメージを最小限に抑えられ、リフトアップ効果が期待できます。

ボリュームを減らしたい部分に照射をすることにより、脂肪細胞を溶かすことができ、脂肪溶解効果により部分痩せにも効果があります。一度溶解された脂肪細胞は再生することがないため、リバウンドしにくい特徴があります。

また、ハイフを照射することにより、線維芽細胞と呼ばれるコラーゲンを増やす細胞を活性化することができるため、コラーゲンが増えることで効果が長持ちし、ハリ感や小じわにも効果を発揮します。

ハイフのデメリット

ハイフは選ぶ機械や施術者によっては、効果を感じにくい場合があります。さらに、顔立ちや骨格によってはコケてしまう可能性があるため、心配な方は事前に診察や施術者に相談すると良いでしょう。

また、ハイフは肌の内部にピンポイントで熱エネルギーを与える施術であるため、個人差はありますが、施術中にチクチクとした痛みを感じる方が多いです。骨に近い部分は、ズーンと響くような鈍痛や歯に響くような痛みを感じることもあります。

痛みが苦手な方は、麻酔での処置を行うことができる場合もあるため、不安な方はあらかじめ確認してみてください。

ハイフがおすすめな方

ハイフは、肌内部の深い部分にまで直接アプローチすることができるため、肌の負担を抑えつつたるみを改善することができます。

頬周りのたるみやボリューム、二重顎に対して引き締める効果があるため、小顔目的やフェイスラインをすっきりさせたい方におすすめです。比較的ダウンタイムも少ない施術であるため、ダウンタイムが難しい方でも行いやすい施術です。

ハイパーナイフのメリット

ハイパーナイフは、一時的に身体を温めて代謝を上げる効果があります。手によるマッサージでは届きにくい部分にまでアプローチすることができるため、脂肪やセルライトをしっかりともみほぐすことができます。

高周波による温めは、脂肪だけでなく固まった筋肉を柔らかくする働きもあるため、柔らかくなった後にマッサージを行うことにより、血液やリンパの流れを促進し、浮腫みや肩こりにも効果が期待できます。また、身体の内部から温めることができるため、代謝アップ効果により基礎代謝を上げ、慢性的な冷えの改善にも繋がります。

ハイパーナイフのデメリット

ハイパーナイフは、脂肪を温めて柔らかくすることはできますが、それだけでは脂肪を減らすことができません。脂肪を温めて分解されやすい状態にした後、そのままにしてしまうと元通りになってしまうため、マッサージや運動などの排出を促す施術を併用する必要があります。

また、ハイパーナイフの効果が持続するのは3日程であるため、数回〜数十回繰り返し施術を受けなければなりません。

ハイパーナイフがおすすめな方

運動による脂肪燃焼効果を少しでも高めたい方、一時的に浮腫みや張りを取り除きたい方にはおすすめです。ほぐす効果もあるため、痛みが苦手な方でもリラックスして施術を受けることができます。

ハイフとハイパーナイフ施術の注意点

ハイフとハイパーナイフでは、目的とする効果が違いますが、施術前後、施術中の注意点も変わってきます。

ハイフ施術前の注意点

ハイフの施術前は、施術部位の化粧を落とす必要があります。

メイクをしたままだと肌状態を正しく確認することができず、メイクによって打ちムラが生じてしまう可能性があるため、効果の出方に差が出てしまう恐れがあります。

パウダールームが完備されているクリニックであれば、クリニックでメイクを落としてから施術ができるため、すっぴんで来院する必要はありません。

ハイフ施術中の注意点

ハイフ施術中は、なるべく顔を動かさないように注意しましょう。

ハイフは、肌の奥の特定の部位に超音波の熱を与える施術であるため、顔を動かしてしまうとしっかりと狙った部位に熱を与えることができず、期待している効果が得られない可能性があります。

また、機械が浮いてしまうと肌表面の皮膚が火傷してしまう危険性があります。痛みが辛い場合は、我慢せず施術者に伝えるようにしましょう。

ハイフ施術後の注意点

ハイフは皮膚の内側に熱エネルギーを与える施術であるため、その熱の影響によって肌が乾燥しやすくなるため、施術後は特に保湿をしっかりと行うようにしましょう。

施術後は赤みや腫れ、浮腫みが生じることがあるため、血行が良くなるような長風呂やサウナ、飲酒、運動等は当日から翌日は特に避けることが望ましいです。

ハイパーナイフ施術前の注意点

ハイパーナイフの効果を最大限に引き出すためには、適切な水分摂取が欠かせません。

体内の代謝は、血液やリンパの巡りによって成り立っています。水分をしっかり補充しておくことで身体の水分が温まり、周りの脂肪や筋肉も温まりやすくなるため、施術前は十分に水分を摂るようにしましょう。

ハイパーナイフ施術中の注意点

ハイパーナイフの施術中は、温かく心地の良い状態になるため眠くなることがありますが、睡眠中は基礎代謝が低下し、脂肪燃焼のスピードが遅くなってしまう可能性があります。

施術前には十分な睡眠時間を確保し、施術中はなるべく目を覚ましている状態を保つようにしましょう。

ハイパーナイフ施術後の注意点

ハイパーナイフの施術後は、身体が栄養を吸収しやすい状態になっているため、施術後2時間以内は食事を控える必要があります。

2時間経過した後も、栄養を吸収しやすい状態は3日程続くため、お酒や糖質、脂質を控えるなど、食事内容も注意が必要です。さらに、ハイパーナイフで分解されやすい状態にした脂肪を老廃物として体外に排出するためには、水分が欠かせないため、施術後もしっかりと水分補給を行うようにしましょう。

温めた身体を冷やさないためにも、温かい飲み物を飲むことも大切です。

【まとめ】ハイフとハイパーナイフの違いは？特徴・効果・費用などの違いを紹介

ハイフとハイパーナイフの違いについて解説してきましたが、目的や効果は全く異なる施術であるため、それぞれのメリットやデメリットを理解した上で理想的な施術を選ぶようにしましょう。

イーメディカルクリニック麻布では、ハイフ治療として次世代進化型マシンの「ウルトラセルZi」を採用しています。SMAS筋膜層、脂肪層、真皮層へ、皮膚や脂肪の厚さを見ながら1.5㎜〜6.0㎜の10段階で調節が可能な最新機器で、医師が細かく肌状態などをチェックした上でデザインをし、その人に合わせて深さをカスタマイズして照射することができます。

たるみやほうれい線等のお悩みに対しても、患者様のお顔立ちに合わせてハイフだけでなく、ポテンツァダイヤモンドやヒアルロン酸注入など、複合的な選択肢があり、その中で適切な治療をご提案させていただきます。

お顔やお身体のお悩みがある方は、お気軽にお問合せください。